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2012/10/03

子ども向けのワークショップをより魅力的にする特別支援教育の視点

修士論文提出まで残り3ヶ月…となりました(あまり向き合いたくないですが(笑))。

念願かなってのワークショップを3日間、小学校低学年向けに開催します。

詳細・申し込みはこちら:http://sayucham.blogspot.jp/2012/09/camp.html


これまで3月・5月と実践をしてきて、模索し続けた結果、
今回のワークショップを開催するにあたり、CAMPさまのご協力をいただき、CAMPで大人気のワークショップ「CAMPくうそう・しょくぶつ・図鑑ワークショップ」を開催することになりました。

CAMP:http://www.camp-k.com/


実は今年の3月、直島での研究室合宿の帰りに、ひとり大川センターへ立ち寄り、「鳥見小学校ステップ教室クリケットワークショップ」を見学させていただいたのでした。
http://www.camp-k.com/wsreport/784/

ステップ教室はいわゆる「通級教室」のことです。

見学させていただいたときに、子どもたちを見ていて「ワークショップだと、学校で発散できないことが発散できていて、学校では見られない楽しそうな姿を見せてくれる」と感じました。
先生が「これは多分当日難しい」と思っていたことが、ワークショップ中だとできたり、ケンカを絶対しそうなグループ活動でケンカをせずグループ活動ができたり、いつもより集中力が続いたり…

ワークショップの威力はここで発揮されるな、と改めて感じた実践でした。
いや、むしろこの領域とワークショップは相性が良いと再確認させていただいたと言ったほうが良いかもしれません。



障害のある子どもが参加できるワークショップなどの活動は、実は、普段「子ども向けワークショップ」を運営するときの基本的なポイントに、少々の配慮を加えるだけでも、十分楽しく学びのある活動をデザインすることが可能です。

普段ワークショップをするとき、何時に何をするよという事前説明をしますよね。
また、その活動にハマってもらうために、ものの配置に気を使ったり、余計なものは置かなかったりしながら「このワークショップのための空間づくり」をするでしょう。

この2点は、当たり前のように行われていますが、実はとても重要だったりします。
このポイントについて少し書いてみようと思います。。

1点として、事前提示をし、時計を置いて、細やかな活動の流れを提示する。活動の見通しを立てるということです。
基本的にどんなワークショップでも「何時にこれをして、何時にこの活動をするよ」というスケジュールを提示していますが、これが発達障害のお子さんには、想像以上に安心感を与えます。
発達障害のお子さんが何かの活動に参加するときに、参加するのに時間がかかったり、パニックになってしまうことはよくあると思います。それは、この先何をするのかわからないから、不安になって、パニックになってしまうことが多いのです。
逆にいうと、見通しさえ立てれば、子どもたちへの参加のハードルは1つクリアになりますね。これは障害の有無にかかわらず、どんなお子さんにも嬉しいことです。

2点目の視覚に配慮した空間設計。ある活動をするために、何を使って良いのか、今はどこに集中したら良いのか、ということを、視覚的に見せることがポイントです。
例えば、余計な机、その日使わない機材など、置いてあると子どもたちの注意が拡散します。あれもこれも目に入って、活動に集中できない。
最近だと、「黒板の周りに掲示物を貼らない」教室も増えて来ましたね。
つまり、集中して欲しいところに集中してもらうために、余計な刺激物をなくした、ということです。
(ちょっとさみしいという人もいそうですね(笑))

あとは、特別なニーズのある子どもさんにプラスαの配慮をすれば、十分プログラムを運営できます。
逆に言うと、これさえ整えたら、どんな子どもにも、よりHAPPYな活動になりますよね。
長くなりそうなのでひとまずここでやめておこう。

ということで、CAMPワークショップとのコラボで実施するワークショップ、お誘い合わせのうえ、ぜひぜひご参加ください!
CAMPのワークショップがこんなに開催されることはないですよ◎

詳細・お申込みはこちら:http://sayucham.blogspot.jp/2012/09/camp.html




2012/10/02

【参加者募集】勉強会S.inc #2 「学校現場におけるインクルージョンとコーディネーターの仕事」


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S.inc #2 「学校現場におけるインクルージョンとコーディネーターの仕事」

2012年11月3日(土曜日)17時~20時
東京大学 教育学部棟
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近年、インクルーシブな社会への第一歩として、
障害の有無にかかわらず、すべての子どもが同じ場で学び合うことのできるインクルーシブ教育の必要性が叫ばれています。
しかし、どのような実践が教育現場で行われているのか。特別支援教育との関係性は。などの疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。

前回の勉強会ではインクルージョンについて考えるために「排除(エクスクルージョン)」とは何かについて参加者で議論を行いました。
インクルージョンの理念の追求には多様な考えを持つ人々と議論を続けていくことが重要であることを再確認することができました。

さて、今回の第2回S.incでは、日本のインクルーシブ教育の第一線でご活躍されている安部博志先生をゲストにお呼びします。
現在のインクルージョンの動向、文京区のインクルーシブ教育の実践事例などについて、現場の立場からお話していただきます。

第1回勉強会の参加の有無は問いません。興味のある方は奮ってご参加ください。

*安部博志先生
筑波大学非常勤講師。その他、筑波大学付属大塚特別支援学校支援部長、文京区専門家チーム、特別支援教育士、学校心理士、特別支援教育コーディネーター。特別支援教育の現場に関わり続け、平成22年度文部科学大臣優秀教員表彰受賞。
著書に 『発達障害の子供の指導で悩む先生へのメッセージ』(明治図書)や 、『特別支援教育Q&A支援の視点と実際』(2009)ジアーズ教育新社など。

○日時
2012年11月3日(土)17時~20時

○場所
東京大学本郷キャンパス
教育学部棟358教室
集合場所については追ってご連絡いたします。

○定員
20名 ※申込み者多数の場合は抽選をさせて頂きます。

○内容
特別支援コーディネータの仕事内容
現在のインクルージョンの動向
文京区のインクルーシブ教育の実践事例

○対象
インクルージョンや障害児教育、特別支援教育、障害学などに興味を持っている方は誰でも大歓迎です!

○参加費
無料

○お申込み
以下のフォームに必要事項を記入してください。
締め切りは【10月24日(水)】とさせていただきます。
詳細は折り返しご連絡させていただきます。
PC用 : https://mailform.mface.jp/frms/14194588/kt4qgepgwtmp
携帯用 : https://mailform.mface.jp/m/frms/14194588/kt4qgepgwtmp

○問い合わせ
担当:楠見(yusuke [at] com-support.net)
勉強会に関する質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。

○12月以降の予定
安部先生のお話やその他の事例からテーマを設定し、参加者で排除やインクルージョンについての議論を深めていきます。

○主催
NPO法人 CHUM(申請準備中)
代表 山田小百合 @salily1214
(東京大学大学院学際情報学府山内研究室修士2年)

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●S.incとは
「インクルーシブ教育」や「特別支援教育」の知識を深める勉強会です。月1で開催を予定しています。
担当:楠見友輔(東京大学教育学部 教育実践・政策学コース4年)
[Mail] yusuke [at] com-support.net

●CHUM(ちゃむ)とは
「ともにいきる社会のデザイン」を目指し、様々なバックグラウンドのある人々の活動の支援をすべく
学校・家庭・企業を対象に実践的研究やプロジェクトを展開していきます。
現在法人申請準備中。